「これでも大学職員のブログ」の古いやつ

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高すぎるソフト

今回は「中央大学」「大阪教育大学」を取り上げさせていただきました。

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SAS」っていう統計解析ソフトがあります。一般的に有名ではないですが、統計ソフトの中では、その実績や信頼度、機能の豊富さにおいて他の統計ソフトの追随を許しません。


しかし、何といっても 高い! 高すぎ!


毎年予算編成の度に「何とかならないの?」と経理担当から嫌〜な顔されます。
高額な更新料金が毎年値上げしていくわけで。。


今回は、この高すぎるソフトについてのネタを紹介します。


中央大学」です。

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統計ソフトウェア SASについては、2010年度(平成21年度)から、中央大学全体でのキャンパスライセンス契約を終了する予定です。
今後は、学部単位契約、研究室単位契約に縮小していきますので、〜(省略)



これ、高すぎるための措置だと思いますよ。
大学全体でのライセンス契約」ってかなりな金額だったはず。
よくぞ決断したと言えるでしょう。


こういう流れに対し、利用者は敏感なようで。。
大阪教育大学」です。

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次期システムについてのご意見やご希望を調査するためのアンケートを平成19 年10 月に実施したところ,33 件の回答がありました。
その内訳を報告します。



報告書はPDFです。以下、SASに関する記述を抜粋。

  • SAS が利用できるといいと思います。研究用だけでもいいと思います。
  • 統計用ソフトとして,SAS の継続的な導入を強く希望いたします。SAS システムは,実質上教育ではなく研究用の側面が強くなっています。そのため,ライセンス数は必要ありませんし,教育用のシステムに組み込んでおいていただく必要性もうすいです。実質的に利用している方は学内でもほとんどおられないと思います。
  • 研究用のソフトウェアでSAS を継続して入れてほしい。これまで調査用のデータの分析をSAS に依存してきたので,今後も,継続的に利用できることを希望します。

何とかSASの契約は続けて欲しいという気持ちが表れています。
教員からすれば、個人研究費で購入するには高すぎますからね。


で、こんな記事を見ると少々むっとします。

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SAS Institute Japanは2月5日、2009年度上期ビジネス戦略発表会を開催し、SASのワールドワイドの売上高が対前年比5.1%増の22億6,000万ドルを記録し、33年連続増収を達成したことを明らかにした。



社長のコメント。
当社は株式を公開していないため市場の影響を受けることなく経営を行うことができる。つまり、株主を考慮せず、顧客のことだけを考えてビジネスに集中できるというわけだ。
顧客のことだけを考えてるなら、もっと安くしてくれよ。儲かってるんだから。
※どうでもいいが、VISTAの正式対応はかなり遅かったぞ。


おまけ。


こんな掲示板もありました。
SASの価格について (統計学関連なんでもあり より)
来年度の契約更新の根回しをしていて,予算管理セクションから「プロダクトの継続必要性はいいとして,価格改定を受け入れなければならない必然性はあるのか」との意見がでています。
苦労しているようです。

理不尽な内容も。
SAS Institute Japan株式会社の求人特集
SASが高い成長を続けている理由は、何よりもお客様を大切にしていること。常に、売上高の約25% というソフトウェア業界平均約2倍を研究開発費に投入し、常に新しい技術を製品に取り入れ、お客様の多岐にわたる様々な要望に応えられるよう、日々努力しています。
お客様を大切にしているなら価格にも反映してくれないと。。
※「ソフトウェア業界平均約2倍」って、ほんとなの?

検索していて、以下記事タイトルが目に飛び込んできました。
「価格.com」に負けない価格設定を、SASが〜 (@ITより)
一瞬「SASが安くなるのか?!」と期待してクリックしましたが、全然違いました。
SASの価格設定こそ考えてくれ。


安価なソフトに変えてもいいのですが、教員が許しません。
ちなみに、就職先でSAS使う学生(卒業生)ってどれくらいいるのだろう。
SAS入れている会社なんて、金のある大企業くらいじゃないかなぁ。




SASに負けないような(安価な)ソフトが出れば、少しは変わってくるのかもしれません。
もっと価格競争しないと!\(^o^)/
(PCに対しても毎年更新作業が発生して面倒なんですよねぇ。。)


以上、SAS自体大してさわったこともない人間からでした。


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